早稲田大学に設置されていた8素子電波望遠鏡が、静岡県焼津市にあるディスカバリーパーク焼津天文科学館に移設され、その移設記念式典が8月4日に当科学館で開催された。
8素子電波望遠鏡は空間FFT型電波干渉計の原理を実証するための記念すべき初めての装置であり、1980年に早稲田大学6号館屋上に設置された。20cm×16cmのhorn antennaを8台並べたX-bandアンテナであり、これにより太陽電波などが理論通りに受かることが確認された。
このアンテナの製作を請け負ったのが、焼津市出身の望遠鏡作りの名人法月惣次郎(のりづきそうじろう)氏である。職人気質の法月氏は、その人柄や技術力の高さから多くの天文学者や仲間から慕われていた。これが縁で今回ディスカバリーパーク焼津天文科学館に8素子電波望遠鏡が移設展示されることになった。